LDMOS でHFリニアアンプ制作

                LDMOS でHFのリニアアンプを制作する
                                                         2015.7.31現在
[2015.08.27] 大物材料がそろいました   制作に入ります。

1.経緯
  リモートシャックを使っての運用も半年が過ぎた。この間の成果は、High-bandのSSBとCWでほとんどがDXのQSO。
  約600QSOで、128Entityになった。ここに来て、お空は夏枯れ状態なので、余分な思考が発生した。
  予備のリニアアンプ、デントロンのDTL2000は、リモート運用には使えないので、ヤフオクで売ってしまった。
  ほかに、真空管リニアを作るのにストックしていたロシア球や部品類も売ってしまい、¥15万程度の資金ができた。
  気が付いているJAの先進的なOMは、既にリニアアンプは、LDMOSの物に取り換えているようだ。
  国内メーカーは、出していないがEUのメーカーは、数種類のLDMOSを使ったリニアアンプを販売している。
  最近のLDMOSは、1個(Push-Pull構成)で1.25KW出力、電源電圧50v、効率80%以上の物が市販されている。
  IC-PW1、VL-1000、JRL-2000/3000のようにMOS-FETを8個も使ったアンプは超過去の物になっている。
  特に、FETのPowerバランスが崩れて故障になり修理にたくさんの費用が掛かった話をよく聞く。

2.IC-PW1の引退計画
  現在、1年半ほど前に新品で購入したIC-PW1を使っているがリモート運用のため、より信頼性を上げたい。
  よし、LDMOSでHFのリニアアンプを自作しよう(^^)。良い物ができたら、PW1は予備にするか売ってしまおう。

3.作成に向けた検討
  (1) LDMOSは、何を使うか
     スペックを調べた結果、次の2つが候補に残った。どちらも50Vで連続出力1.25KW/CWだ。
     Wの方はBLF188XRを、EUは、MRFE6VP61K25Hを使っている場合が多いようだ、効率はこちら後者の方が
     良さそうだ。ちなみに、パルスでは1.5KWの連続出力も可能になっている。
     効率80%以上、利得は25dB程度。
     ① Freescale SemiconductorのMRFE6VP61K25H
     ② NXPセミコンダクターズのBLF188XR
  (2) 歪について
     ①3次IMDは、どちらも30dB以上は取れそうなので問題なさそう。
     ②高調波について、Push-Pull動作でも、2倍、3倍が良いとこ30dB程度しか取れない。
       1.8MHz~600MHzまで使える石だから高次の高調波の減衰も驚くほど少ない。
       かなり強力なLPFが必要だ。。
  (3) 出力
     1個で1KW+α、2個で2.5KW、4個で5KW程度の出力が取り出せそうだね。2個、4個は
     スプリッターとコンバイナーを使えば簡単にできそうです。完成品もebay等で売っています。

4.私の計画
  経験がなくて、完全自作は無理と思ったので、出来合いの物で取りあえずやって見ることにした。
  (1) MRFE6VP61K25Hを使った完成基板 約600EUR≒¥85k (送料とpaypal-feeを含む)
      1.8~50MHz、1KWで銅版のヒートシンクを含む。入力に100Wで6dBのAttも持っている。
      Vlado/OM4CWがEmailで対応してくれた。
    http://www.italab.sk/index.php/en/special-offer/hf-1000p50-1-kw,-1-6-50-mhz-detail
  (2) LPF 320USD≒¥41k (送料を含む)  ebayで発注済、ロシアからshipping
    高価だが、部品(特にコンデンサー)の入手が困難と判断し完済基板にした。他に良い物がなかった。
  (3) 電源 Flatpack2 1.8KW 90USD≒¥11k (送料を含む) 現行の新品は2KWになっています。
     中古の整備済みをebayで購入。通信機用の53.5v、33.6A、1800wの電源です。MTBF35万時間
     ≒40年の高信頼で通信業務用なので、中古でも良しとしました。ebayで既に入手済みです。
     FANの音は60dBA以下(70%負荷時)と書かれていますが静かです。
     入力50v、30Aで1.5kw。効率80%で1.2KWの送信出力です。ちょうど手頃と思いました。予備も1個確保。
     サイズは500W程度のPC電源と同程度の体積です。
  (4) DC12vの定電圧電源
     BiasとLPFのBand切替等のRelayの電源用です。自作の制御用マイコンの電源にも使います。

  ここまでが既に注文済み、または入手済みです。これから手配するもの。
  (5) 収納用ケース ¥5k程度
     タワー型のサーバー(パソコン)用ケースを使う予定です。
  (6) LDMOSの冷却
     PCのCPU-FANで、大型のものを使うつもりです。300W程度の熱ならこれでいけると思っています。
     某友人は、「水冷が良いんじゃないの」と言っています。PCのCPU用水冷FANもありますね。
  (7) 送受信切替Relay、同軸コネクタ、他小物  これはどうにでもなりますね

5.これからの動き
  物が揃ったら組み立てて特性をとり、測定データーを付けて総通に変更申請(届)を出せば、使えるように
  なるのは、秋も深まった時季かな?

6.私が思うには
  予備の真空管の確保が困難になってきた、5KV前後の高圧の扱い、ヒーターの消費電力、価格など
  どれをとっても、今さら真空管リニアアンプを使う理由はない時代になったようです。
  万が一、故障しても回路が単純ですので、修理も簡単、電源も壊れれば丸々交換で済む。
  出力も、1個で1.25KW,2個で2.5KW、4個で5KWが簡単に増設できますね。
  私は、商用電源の余力がないので、1個が限界です。

7.総費用
  予算は¥15万と思っていましたが、ここまでで、約¥137k、残りの小物を加えると¥160k~170kになりそうです。
  ¥200k超えはないでしょう。
  これでも、中古のIC-PW1やVL-1000を買うよりよりはるかに安いし、高信頼の物ができるでしょう。
  ただし、チューナーはつけません。7~50MHzは、SteppIR、3.5と1.8MHzはSloperで問題なし。
       元々、リニアアンプのチューナーでアンテナのSWRを何とか誤魔化すなんて邪道と思っています。