微弱信号Mode(JT-65他)の環境を作りました

     微弱信号Mode(JT-65、JT-9、FT-8 他)の環境を作りました
                                    最終:2017.10.04
 毎年、夏枯れの時期に新たなModeの環境追加をしています。
2015年の2月にリモート運用でDXer復帰した当初はSSB中心の運用で、夏にCWの環境整備、
昨年の夏にRTTYの環境整備、この夏は微弱信号(JT-65、JT-9、FT-8 他)の環境整備を行いました。
このPageは、私が設定した防備用です。

0.総通に変更申請(届)の提出
  新たなModeの追加で総通に持って行き、説明後にその場で届出受理になりました。
  私は、総通に2部を持って行き、1部に日付の受理印を押してもらいファイリングしています。
  指定事項の変更がなければ、すべてが届と思っている方がいますが大きな間違いです。
  無線従事者の選解任届のように明らかに届と明示されている物は届出ですが、
  設備変更など審査が必要なものは、申請か届出かは行政判断です。
  今回の新たなMode追加の場合は、諸元が法令に適合しているか審査されます。
  審査の結果で問題がなく、変更検査が不要で届出受理が適当と判断されれば届出受理となる。
  届を出したから即日運用できると思っている方は、明らかな間違いです。
  Netで提出した場合は、審査中に運用すれば、法令違反になります。
   私が提出した諸元表はこちら。 興味がないSSTVとVoIPは含まれていません。
  
1.WSJT-X(1.8.0-RC2)のInstallと設定
  Installと設定は 次のPageに記載 
  新しいModeのFT8は、このアプリしか持っていないので体験のためにWSJT-X(1.8.0-RC1)を
  Host-PCに入れて使ってみました。2017.09.02新しいWSJT-X(1.8.0-RC2)が発表されました。
 (1) FT8使ってみた結果
   15秒インターバルでの送受信は、Decode結果を見て、次の送信ボタンを押すのは意外に
   忙しいです。自動送信にした場合は応答がないと繰り返し送信をするので既に応答がありQSOに
   入っている通信への妨害になるので十分な注意が必要です。
 (2) 使い勝手
   非常によくできていると思いました。
   機能で、New-Entityは色で解るがBand-Newの表示がないのが不満。
 (3) Loggingについて
   私が常用しているLoggingソフトは、Logger32です。Logger32にWSJT-Xで作られたADIFの
   Fileをマージするのに
   ①ADIFをテキストエディターで開いて不要部分を削除して別File名で保存後にLogger32でインポート(マージ)
   ②Logger32で、各QSOごとに[Send LoTW QSL]にチェックを入れてLoTWに送る
   結構面倒で手間がかかる。
   JT_linkerが使えないか調べてみるとHamLOGだけの対応でダメでした。

2.JTDX(v17.9)のInstallと設定
  Installと設定は 次のPageに記載 ←未記載
  (1) 使ってみた結果
   FT8を使わなければ、こちらの方が使いやすい。New-EntityとBand-Newの色表示が個別に設定できる。
 (2) Loggingについて
   転送設定をして、Logger32と同時起動しておけば、自動的にLogger32にLogが追加され、
   ありがたいことに[Send LoTW QSL]にチェックも入っている。設定方法はこちら

3.運用上の注意
  (1) 受信してDecodeした結果のテキストファイル削除
   WSJT-X、JTDXともに受信し、Decode結果を次のテキストファイルにマージ(追記)していきます。
   手動で消さないと、ドンドン大きくなってDiskが一杯になってきます。
   実際に友人のPCで、C:ドライブがDisk-Fullの寸前で相談があり対処しました。削除方法は、次のどちらか
   1:[File]⇒[Erase ALL.TXT]をクリック
   2:[File]⇒[Open log ditectory]をクリックして開き、[ALL.TXT]ファイルを削除します。
   Programを終了、再起動すれば空の新たな、[ALL.TXT]ファイルが作られるので心配無用。
 (2) PC(WSJT-X、JTDX)へのSound入力レベルの調整
   一般に、Sound入力レベルが高すぎてWater-fallの画面が真っ黄色になります。正常の紺に黄色線に
   なるようにProgramへのSound入力レベル調整が必要です。
   私は、PCのSound入力レベル調整を中間にして、Rig出力側で40~50dBの表示になるように調整しています。


4.PCとトランシーバー間の接続
 (1) Soundの接続
   PCとTS-590Gの間を3つの系統で接続しています。
   ①Rig前面のMICとPhone  ②裏面のACC-Sound ③USB-Sound
   ①は受信音とSSB送信時のマイク ②はRTTYの受信でMMTTYにバインド
   ③を予備にしていたので、これにWSJT-XとJTDXをバインドした。
 (2) CATの接続について
    PCとTS-590Gの間を2つの系統で接続しています。
   ①裏面のUSB-Serial_  ②裏面のSerial_CAT(DSUB9)
   ①をRig-Control用にARCP-590Gにバインドしている
   ②は、Logger32にバインドとSPE-1.3KFAのBand-Tracking、アンテナ自動切替、SteppIRの
    SDA100に使っている。
    Logger32が周波数とMode情報要求をし、他は情報の受信だけで使っているのでTXDの
    コリジョンが発生しないので問題がなかった。
   ②にWSJT-X、JTDXを追加接続は、Port競合でできないので、VSPE64bitを購入して
    Install設定してみた。
    結果は完全に期待外れでした。VSPEのProgramで同時に複数のアプリが送信した時の
   コリジョン対策をしていると期待したが全くダメでした。
   これなら、2つのPortを物理的にWired-ORするのと同じです。がっかり!!
   暫定対策として、JT系ソフトのポーリングインターバルを最大の99秒に、Logger32のPolling intervalを
   1990mSに設定してコリジョンの発生確率を小さくする。これでも、30分~1時間に1回程度はTXD
   コリジョンのため、JT系ソフトでエラーはポップアップするが[Retry]をクリックすれば正常に戻り、運用が継続できる。
   VSPEをLogin時に自動起動する方法は、7.項に記載。
 (3) Logger32の一般的な設定
    解説はこちら

5.JTDXからLogger32にLogを自動転送する
  JTDXのTCP-ClientからLogger32でTCP-Server設定をして、同時に起動しておけばQSO毎に自動で
  Logを自動転送する事ができます。 設定方法はこちら
  WSJT-Xは残念ながらTCP-Client機能を持っていないので同様のことができない。

6.PCのWindows時計をJSTに校正する
  微弱信号通信モードは、PCのWindows時計を正確に設定することが必須です。
  Free-Softを探した結果、単機能で軽くて使い勝手の良い「日本標準時時刻補正ツール」を使う。
  作者に感謝!! 設定方法は、7.項に記載。

7.Windows10でLogin時にProgramを自動起動する設定
  今回、PCに追加した内のシリアルポート複数接続の「VSPE」、PCの時計校正の「日本標準時時刻補正ツール」は
  PCにLoginした時に自動実行にしておけば、起動の都度に操作が不要になります。
  使う都度に実行するのは面倒なので設定されることを推奨します。 設定の説明はこちら

8.運用開始から2カ月の運用結果
  約1100QSOを行った結果は、以下です。 DXCC-EntityはWorked50程度です。
  全てが広島から松江のリモート運用です。
  この2年半、常に呼ぶ側でしたが、呼ぶ/呼ばれるの比率が半々ぐらいです。
  1970年代の深夜に、EUからSSBでPileを受けていたのを懐かしく思い出しました(^o^)
 (1) JT-65とJT-9
   S/N27dB程度までDecodeできるのを体験して感動しました。すごいですね。
   同じSound周波数で同時に3局から呼ばれても3局が全てDecodeできました。すごいね。
    1Day-WACができました。
   QSOの内訳は、国内5%、EU50%(旧ソ連が半分弱)、NA,SAが30%、AF,AS,OC15%程度。
   Bandは、昨今の最悪コンデションから40m~15mです。
   送信出力は、物の本には20W~30Wで十分と書かれていますが実際にやってみると、JT-65,9でS/N20dB受信時で
   応答があるのは200~300w前後が必要でした。相手のS/Nを見てこまめにPower調整をしています。
  (2) FT-8
   FT8の時だけ、WSJT-Xを使っています。15秒インターバルの送受信は結構早いですね。
   Spec通り、JT-65,JT-9と比較するとDecodeできるS/NはRC2でも10dB程度悪い結果です。
   500wで呼んでも応答率が50%程度です。田舎で、Noiseは少ない場所なのですが。
   ストレスを感じないのは、400~700w前後が必要でした。100Wでは、ほとんど呼ばれない、応答がないです。
   アンテナは、SteppIR4Ele+DPで30mと40mはDP、20m~15mは4Eleのフルサイズです。
    同じSound周波数で同時に複数から呼ばれるとほとんどの場合Decodeできない。
   来春のブーベ島(3Y0Z)のPeditionで、コンデションが悪くてRTTYが使えない時間帯は
   FT8の運用が予定されていますが、潰しあいで使えないようにならないか心配です。   
 (3) LoTWのマッチング率が低い
   LoTWのマッチング率は、ここまで全QSOの半分強でした。JT-XはLoTWのマッチング率が低いです。
   JT-65,9よりもFT8の方がLoTWのマッチング率が高いですね。
   特にJAは極めて低い。微弱信号Modeは、国外とのQSOチャンスが多いので未使用の方は
   登録してLogをUPしましょう。
 (4) 最近の状態
   8月の開始当初は、JT-65,9が多かったのですが、WSJT-XのRC2が提供された頃からFT8への移行が急速に進みました。
   現在(10月初旬)は、殆どの方がFT8に移行しました。JT-65,9の帯域は非常に空いています。
 (5) 運用方法とマナーの向上が必須
   HF帯では、グリッドロケーションは不要だから送らず、短時間でQSOを終わらせる。
    呼ぶ側は、S/N付きでのCallとRR73の2回送信で終わる。
   絶対に奇数時間と偶数時間を間違えない。
   呼んで応答がなかったら、他局との競合を考慮してSplitでCallする。(特にFT8)
   PCのWindows時計を少なくとも500mS以内の誤差に調整してから運用を始めること。
   ALCが振れない変調レベルで送信すること。受信時のSoundレベルを最適に調整すること。
   Low-bandの場合は、絶対にOFF-Bandしないように細心の注意が必要。

  来年の初夏は、50MHzのマルチ・ホップEスポに参戦します(^^)。