クリエートデザイン(CD)の型番にPが付いていないローテーターコントローラーの改造 最終:2014.04.27
クリエートデザイン RC5改造資料 (RTC-59を使ってPCで制御するための改造)
JE1HMPさんがCD用にオリジナルのコントロール・インタフェースをお作りになりました。資料ページはこちら
0.注意
クリエートデザイン(CD)は、型番にPが付いていないローテーターコントローラーをPタイプに改造を行うサービスを
行っています。改造に自信のない方はメーカーに依頼してください。
本記事は、「それでも自分で改造する」という技術力をお持ちの方への情報提供です。なお、記事内のRelayが
2個と5vの3端子レギュレーターが載った追加する基板は在庫残5枚限り¥1,000+送料でお譲りします。
↑↑ Sold Out なくなりました。追加作成の予定はありません。
CDのRotor-Controllerは幾つかのVersionがあり、この改造資料は一つの例です。
以下は、CDのローテーター・コントローラーで型番にPが付いていない物をRTC-59に接続可能とするため、
私が検証・確認した事実ですが、必要な方に資料提供と基板提供だけでサポートなしです。
技術力のある方だけが自己責任で行ってください。私は一切の責任を負いません。
CDのRotator-Controllerには大きく分けて次の2タイプがあるようです。
(1) 方位電源の電圧が約+/-9V(古いタイプ?)
本改造例は、RC5A-3のControllerで、方位電源の電圧が約+/-9Vの物です。
方位角電圧は、Full-CCW時に約+9Vで、CW方向に回転すると電圧が下がって行き、Full-CW時は約
-9Vになる。 一部のVersionには、5Vの3端子レギュレーターが基板上に付いている物もあるが、
改造方法を統一するため5Vの3端子レギュレーターを追加することで書いています。
検証したcontroller基板は、AR-4とAR-8の2種類です。
最初に、オペアンプで2段で+9v~-9vを減圧と位相反転して-2から+2vにして、次に0~4vに電圧シフト
する方法で検証して見ましたが、電源電圧のドリフトが大きくて方位電圧がふらついて実用になりませんでした。
希望者にお渡しする基板は、このために作ったものを改造しています。
(2) 方位電源の電圧が0V~+12V
方位電源電圧が約0V~+12Vの場合は、単に抵抗分割で最大値を4.5V以下にすることで検討しましたが、
CDのControllerの方位電源は、整流+平滑コンデンサーだけで安定化されていない。 このため、
リップル電圧も大きいし、電圧変動も大きいことから+-1度の精度を求めるにのは無理です。
したがって、この+12Vを三端子レギュレーターで安定化した5vを作り、これを方位電圧の電源にします。
方位電源電圧を+12vから+5vに変更してもController内部のコンパレーター入力として、動作上の
問題はありませんでした。ただし、Pre-Setは、ずれて実用になりません。
回転制御用Relay2個の追加も必要です。
方位電源電圧を+5vに変更すれば、このタイプは、Full-CCW時に約0Vで、CW方向に回転すると電圧が
上がって行き、Full-CW時は約+5Vになります。RTC-59のProgramは通常の物が使えます。
RC5A-3を5台(+-9Vの物)とRC5-1(+12vの物)が2台の改造をしましたが何れもEmoto互換で正常に動作しました。
注意:RTC-59の方位電圧入力には4.7V以上の電圧を絶対にかけない事。内部のICが壊れます。
(3) 2つのタイプの区別方法
①コントローラーの上蓋を開く
②テスターのマイナス側をサーボモーターの下側(線色:黒=GND)に接続する
③テスターのプラス側を裏面端子(TB1)の4番と6番に接続して電圧を測定する
——————- 方位電源の電圧が約+/-9Vのコントローラーの改造 —————————-
1.目的
RTC-59に接続可能とするため、方位電源電圧の約+-9vを+5Vに変更し、方位電圧の範囲が+9~
-9Vのものを0~+5vに変更する。併せて、コネクタをEmotoと互換にする。
2.改造方法
(1) 改造にあたり
CDのRotator-Controller基板の改造は最小限にすることを最大の目標とした。
CDのP付きは、裏面のSwitchでLocal~Remoteの切替をする仕組みになっているが、本改造では
切替なしで同時にどちらでも使えるようにする。
(2) ローテーター・コントローラー本体の改造
①方位電源供給をしている抵抗R4とR5(220Ω)の片端を基板パターンから外す
②本体基板から電源の+12VとGNDの線を引き出す
③サーボモーターと方位用VRの極性を逆に変更する。(Hot-Coldの配線を逆にする)
④ [2014.5.24追記] RC5-1、RC5A-2の場合は、トライアックでSpeed-Controlしている回路を切断し
直結にする。(トライアック、トランジスタ、OP-Amp、AC100vラインのDIODE、GND接続等を取り除く)
個々のVersionで部分的には異なる。AC100VがGND接続してあるVersionは、切り離しが必須。
⑤裏面に14mmΦと3.2 mmΦの穴2個をあけて、DIN5メスを取り付ける
(3) 追加基板の配線
RC5改造接続図2 を参照のこと
①電源接続の配線
(2)-①で取り出した+12VとGNDを接続する。
②コントローラー接続端子(TB1)に必要な線4本を接続する。
③RTC-59接続用DIN5コネクタに4本の線を接続する。
④前面Switchからモーター用AC100Vの線を接続する。
(4) 方位電圧の接続
TB1-5からRTC-59接続用コネクタに1本の線を接続する。 RC5改造接続図2 を参照
3.RTC-59のProgram
改造後の方位電圧は、Full-CCW時に約+0V、CW方向に回転すると電圧が上がって行き、Full-CW時は
約5Vになる。EmotoやYaesuとは電圧変化を同様にできるので、問題なく動作した。
4.参考Photo
Photo1 R4とR5の片端を外して、方位電源の約+/-9vを切り離す この基板のversionはAR-8です。
Photo2 基板パターン面 +12vとGNDを取り出す
Photo3 コントローラーに内蔵させる追加基板(サイズ:40mm×75mm)
Photo4 改造後の様子1 左側の緑色のが追加のRelay基板
Photo4 改造後の様子2
——————- 方位電源の電圧が約+12vのコントローラーの改造———————–
RC5-1を改造しました。方位表示サーボモーターの配線変更が不要なだけで、約+-9Vの方位電源電圧の物と
同様の改造で正常に動作しました。 改造接続図1はこちら