CI-V,CAT コントローラーの制作

     CI-V,CAT コントローラーの制作(進行中
                                         最終:20180401

多くの方からリクエストがあるので、CI-V(CAT)のコントローラーを開発することにしました。

VSPE(Virtual Serial Port Emulator)について
多くの方と同様に、私もVSPEを購入してテストして見ましたが期待を完全に裏切られました。
 RXDに複数のアプリを接続できるが、TXDはコリジョン(衝突)対応機能を持っていないので満足に使えない。
皆さん、困ってたくさんの相談が寄せられています。
私は、近々SunSDR2proをメインのトランシーバーとして使う予定なのでこれの場合は、全てがPC内の
プロセス間通信で行うのでTXDのコリジョン(衝突)が発生しないから問題ないのですが。
(logger32、JTDX、WSJT-X、MMTTYを同時に起動して同じVertual-Portに接続しても正常動作)

0.現状での問題点
  最近のトランシーバーのCI-V(CAT)は、USB(LAN)と単純なSerial-Portの2つを持っているが
  2つでは不足の場合が増えてきた。皆さんがCI-V(CAT)に接続して使うものに次のような物があります。
  周辺機器:リニアアンプ、アンテナ自動切替機、アンテナの周波数自動トラッキング等
       (これらは一般に周波数とモード情報だけが必要)
  PCアプリ:ロギングソフト、リグコントロール、Digital-Modeアプリ など

1.接続Sereal-Portの設計仕様
  (1) PCとの接続
   ・4PortのUSB-HUBを持ち、PCとは1本のUSBケーブルで接続する
   ・4Portの内3Portは、RigのCI-V(CAT)情報授受用。1PortはDigital-Mode 用。
     RigのCI-V(CAT)情報授受用の3Portは、LoggingソフトとDigital通信用、予備1Portを想定した
     Digital通信ソフトはMMTTY、WSJT-X、JTDX等を想定する。
     Rigとの接続は、TTLのCI-Vまたは232CのCAT接続
   ・残った1Portは、PTTのON/OFFとFSK-Keying用
  (2)周辺機器用Port
    通信プロコルは、ICOMのCI-V専用にし、対応するのは表示周波数とMode情報に限定する
    RigがKenwood、Yaesuの場合は、Frame-FormatをICOMのCI-Vに翻訳して対応する。
    (周辺機器は、全てICOMのCI-V設定にする)
  (3) 全体のシリアルポート6Portの内訳
   ・RigのCI-V(CAT)情報授受用が1Port
   ・PCとの接続が4Port
    3PortをPCアプリとRIG間の通信用、残った1PortはTXDでFSK-Keying、Digital-Mode のPTT用
   ・周辺機器用に1Port
    周辺機器に周波数とモード情報を提供するための専用Portで、Frame-Formatは、CI-V固定。
    接続は、IC-PW1等のリニアアンプ、SteppIRのSDA100、アンテナ自動切替機を想定した。
  
2.組込Firmwareの動作
  (1) 起動後の初期化
    周辺のInitalize後に、Rigに表示周波数とMode情報を要求し、正常受信できるまで繰り返す
    Rigから表示周波数とMode情報を正常受信したら、PCの3Portと周辺機器用Portに送信する
  (2)PC用3portと周辺機器用Portからの情報要求コマンドの受信監視
  (3) PC用3portと周辺機器用Portからの情報要求コマンドを受信
    中継して、Rigに情報要求を行う。Rigからの応答情報を受信。
  (4) Rigからの受信情報をPCと周辺機器用Portに送信する
    PCへの情報送信は、3port全てに送るか、コマンドを送ったportだけに送るかはUser設定による。
    Rigからの応答情報が表示周波数またはMode情報で、変化があった場合だけ周辺機器用Portに送る。
    ただし、周波数の変化は、KHz単位以上の変化があった場合に送る。
 (5)RIGに送る情報要求コマンド
     KenwoodとYaesuは、IF*;コマンドを使う。
     ICOMはトランシーブモード設定にし、起動時以外は情報要求のコマンドを送らない。

  (2) ~(5)の無限ループ
  [オマケ機能!!] パラレルポートがたくさんあるので、アンテナ自動切替機用の出力も付けようかな??
           1.8,1.9,3.5,3.8,7,7.1,10,14,18,21,24,28,50MHzの13個で良いでしょうか?
           出力はCPUのピンをそのまま出します(TTLレベル、ON=5v/OFF=0v)
           接続する負荷は、フォトMOSリレー、フォトカップラーです。

3.ハード構成

   PC----USB-HUB(4port)---- CPU ----RIG(TTLのCI-V、232CのCAT)
                          ----周辺機器用Port----PW1等

4.CI-V,CAT コントローラー基板
 設計した基板、サイズは10cm×8cm。RigとPCアプリおよび周辺機器との間に接続して、CI-V(CAT)情報通信の交通整理をする。

    ↑Kenwood,YaesuのCAT接続
PTTは、PC側4portのどれを使うかは上図のPTT出力設定ショートピンで設定する。
 基板回路図(PDF)はこちら

5.進捗状況
 [2018.04.01] 基板の設計が終わり、ガーバーファイルを基板屋さんに送って発注しました。
         とりあえず10枚です。私の需要予測は200枚/最初の2年で ??
 [2019.2]まとまった時間が取れないので、Firmware作成が進みません。
       友人からの情報で、DXLab Launcher なるものがあります。これは、VSPEが対応していなくて使えなかった
       TXDのコリジョン対応機能を持っているようです。私は、まだ未確認ですが近いうちに確認するつもりです。
       DXLab Launcherが要求機能を持っていれば、上記のInterface基板は無用になるかも??